2020年、最初のメンテナンス工事は段ボール破砕機 シュレッダーの専用刃物交換作業になります。

いらなくなった段ボールシートや不良品を処分する装置。
右側の画像が自社制作のシュレッダーになります。

今回の工事は、お客さまの方よりシュレッダーの刃物を交換してほしいという依頼でした。
長いこと交換していないらしく、紙くず搬送用ダクトの道中で段ボール屑が詰まりやすいとの事。
刃の交換時期は2~3年以内に一回が良いとされていますが、ここでは10年以上は未交換の様子。

 

シュレッダーの刃も、3年以上メンテナンスしていなければ大小様々な不具合が起きてしまいます。

  • 二次側破砕装置カッターブロアー故障
  • ギアードモーターの過負荷
  • 衝撃の影響でチェーンが大きく振れ安全カバーを破損
  • 主軸の破損。それに伴いベアリングの破損

ただ、お客様の声からしても「10年以上メンテはした事ありません!」という方もおり
ノーメンテで長期間バリバリ動くのもありますが、「蓋を開けてみたらビックリ!」も少なくありません。
人間の病気と同じで気付きにくいところもあり、振動や音に関しても少しずつ少しずつ悪化していき
「そういえば、最近うるさいような・・・」「振動が激しくなったような・・・」と
気付けば、もしかすると修復不可能な致命的な状態になっており、いつ壊れてもおかしくない状態という事例もあります。

メンテといってもコストは掛かるから、我々としても強くすすめする事も躊躇してしまいます・・・

その上で今回の工事に話を戻します。

既設の装置とご対面です。

他社製のシュレッダーになります。
見た感じだと、大事にされてるなという印象を受けました。
ちゃんと定期的に点検を行っているようで、年季入ってますが、まだまだ頑張りそうです!
モーターの効率がちゃんとトップランナーに更新されておりました。

しかし、刃物を交換していなかったのが影響してか、安全カバーが少し破損していました。

それでは、二次被害回避の為!いざ、刃物交換です。

既設の刃と新設の刃を並べてみました。

わかります?左側が新品で右側が外した刃物です。
「別に変わらなくない?」と思いますよね?
実は尖った部分が、かなり摩耗してるんですよ!
見た目のギャップが無さ過ぎるのも交換する気が起こらない原因なんですよね・・・

では、もう少し分かりやすくスケールで当たってみました。

左側が新品で右側が外した刃物です。
「いやだから変わらなくない?」って思いました?
これ結構キテマスヨ・・・

しかもこの角度、写真撮るの結構大変でした(笑)

刃物の先が10mm程摩耗しているのが分かります。
「10mmだけ!?変わらなくない」と思ったそこのアナタ!
片側10mm摩耗という事は両側合わせて20mm摩耗という事です。

あとはビフォアーアフター体感してもらうしかありません(笑)
実際に施工後のお客様の反応は「だいぶ静かになった!」と言ってくれました!

ところで、先程もお伝えしましたように、このシュレッダーは沖テック製では無いので、
主軸の寸法が異なる時があります。そういった場合は、なんと弊社では対応できません・・・(泣)
本体を購入したメーカーに問い合わせるしかないのです。
もちろん今回は事前にチェックして寸法的にも問題ありませんでした。
ちなみに適用サイズは軸サイズ165.2mmになります。

「165.2mm!?150A配管の外寸と同じやん!」と思ったそこのアナタ!
そうなんです。150Aのパイプの外径と同じなのです!
なぜ、わざわざその外寸に合わせているのか説明しましょう。

・・・あ、興味ないですよね(笑)

さあ、刃物交換の方が完了しました!

右側の写真は試運転です。実際に段ボールを破砕しているところです。

写真ではわかりませんが、振動も音もだいぶ落ち着きました。
いい感じです!

それから完成の写真で気付いた方います?
刃物の配列、ビフォアーアフター注目してください。
そうなんです!今回更新した刃物は螺旋状になってるんですよー。
段ボールと刃物が接触する面を”線”から”点”に変える事によって
モーターに掛かる負荷を抑えてるんです!
もしこれを読んでる方がいたら、是非マネしてみてください。
たぶん変わります(笑)

記事が長くなりましたが・・・
年明け最初のメンテナンス工事は無事にケガも事故も無くスムーズに進みました!
作業員の方々もありがとうございました!
ではまた!